とある声優の生活事情
これまで数々の声優とお仕事させていただいておりますが、基本的に声優といっても 声優業だけで食べていける人はほぼほぼ0 。
そんな声優の生活についてお話をさせていただきます!!
最初は厳しめのことを書きますが、魅力についても書いているので是非最後までご覧ください!
※基本的に私個人が経験したことを元に書いているので、環境によって変わることをご了承ください。
もくじ
アフレコはどのくらいあるの??
声優といえばアニメのアフレコ、と思う方も多いと思いますが、たとえモブだとしても役を勝ち取るのは本当に大変です。
それこそ事務所のプッシュ、本人がオーディションで認められて推薦されるなどがないと出演できません。
事務所に所属したからと言って順番にモブがまわってくるということなどほぼほぼないと思っていただいた方が良いと思います。
モブといっても、アニメのエンドロールを見ていただけたらわかる通り有名な方を起用していたり、そこまでモブ自体多くなかったりと様々です。
それにモブはひと言にすべてを書けるピンチヒッターのような存在なので、よほど事務所からも実力が買われていないと起用してもらえないのです。
アニメの音響制作も行っている事務所に所属して、事務所からプッシュされれば起用してもらえるかもしれません。
ゲームに出ている人は多い??
正直に言うとゲームに関しては有象無象にタイトルがあり、会社でキャスティングをお願いされている案件などもあったりするので、アニメよりは決まりやすいです。
経験と経歴としては大事なことですが、多くのキャラの中で1つ数ワードというキャラも多いので、よほど有名なゲームでない限り個人の経験としてで終わってしまうことがほとんどです。
やはり、 大きな企画のゲームに参加するためにはオーディションに勝ち残るしかないと思います!!
バイトは必須!?
声優は多少の仕事をしている人でもバイトをしている人が多いです。
例えばアニメの出演が多少あるくらいだったり、アイ〇ルマスターの1キャラに抜擢されていてもそれだけで生計が成り立つことはありません。
アニメのアフレコ一本がジュニアで15,000円、そして月の収録が2本だとしても給料は30,000円。
特にメインキャストでもない限りはそのアニメのラジオに出演したり、イベント稼働があるわけでもないのでこの金額では厳しいですね。
ゲームの役があったとしても、基本システムボイスを収録してしまえばよほどイベントでの追加ボイスがない限りショットでのギャラになるので、その不安定さを考えるとバイトもやむを得ない感じでしょう。
アイ〇ルマスター声優でも初期のボイス収録やキャラソン収録、ライブの出演時にまとまってお金は入りますが、それ以外の月は稼働0の時もあると思います。
ただ、この場合他の仕事も取りやすくなったりするので、若干環境は変わるかもしれませんね。
(小ネタ)新人声優のバイト事情
事務所にもよりますが、意外と接客業をしている声優も多いです!
自分が関わっていた声優もまだ無名なのもありますがド〇ールコーヒー、ファースト〇ッチンや、居酒屋系、パチンコ店でバイトしている人もいました。
中にはテレアポや事務職で働いている方もいます。
あなたもどこかで声優と会話しているかも・・・・!?
どちらにしても、 急なオーディションや収録に対応できるようになるべく融通の利く職場で働くという推奨はしておりました!
演技・歌のレッスン
これに関しては、事務所でのレッスンが無かったり、所属になってしまうとレッスンが終わるところもあるので、 自費で通っている方も確実にいます。
音響監督のワークショップであれば週一で5000~8000円くらいかかりますし、歌のレッスンにも通っている方はさらに同じくらいかかります。
そういう意味では、地方から出てきて一人暮らしをしている声優さんは家賃とレッスン費だけで結構かかるので、親の援助をもらいながら活動している方も少なくないです。
事務所でレッスンを行っている場合、仕事が入ってもギャラが最初は出ないということもあるみたいなので、一長一短ですね。
とはいえ夢のある仕事・声優
上記はかなり厳しいことばかり書いてきましたが、実際仕事が入ってくると立て続けに決まったり、アニメだけでなく色々なところで仕事ができたりするので、 夢のある仕事なことは間違いないです!
昔声優はアニメの声以外の仕事といってもテレビ番組のナレーションや、吹き替えの仕事がメインだったため、どんな売れている人でも厳しい状況にありました。
今では、アニメメインキャスト一本決まるとアフレコの他に
ポイント
・レギュラーのラジオ番組
・生放送番組
・主題歌の歌唱
・イベントでの稼働
なども付随してあったりするので、一つ決まるとかなり状況が変わります。
そこから徐々に出演回数が増えると
「声優としてのレギュラーラジオ番組」
を持てたり、オーディション以外でゲームの依頼が来たりします。
さらに実績を残すと、アニメの指名での依頼、学園祭でのステージ出演の依頼、そして音楽レーベルからソロアーティストとしてのデビューなど、どんどん仕事がまわってきます。
イヤらしい話になりますが、ギャラで言うと
ポイント
ラジオ収録⇒1回当たり2~30,000円
生放送番組⇒1回当たり5~100,000円
主題歌歌唱⇒1曲5~100,000円
キャラソン歌唱⇒1曲3~80,000円
イベント稼働⇒1ステージ5~100,000円
※イベントに関してはトーク、お渡し会、歌唱ありの内容にもよる
くらいの金額になります。
もちろん、お金以外のいいこととしても
ポイント
他の出演声優と仲良くなれる
大物声優の演技を間近でみれる
ソロのイベントをできる
自分のオリジナルグッズを作れる
などなど、今やアイドルよりも活動の範囲は広いですね!
とある声優の生活例
最後に、仕事やレッスンなどフルで入っている日の声優の一日を例として載せたいと思います。
6:00 起床
この日はアフレコがあるので、声出しのためにこの時間に起床。
日によって 活動時間が不規則なのが特徴です。
喉が開いてくるのが起きてから4~5時間かかると言われているため、10時からのアフレコであってもかなり早めに起きています。
8:00 カラオケ
アフレコスタジオ近くのカラオケで今日の台本を確認したり、声出しをします。大体1時間半いるとしても休憩しながら、のどに負担をかけないようにします。この時飲むドリンクも、 ウーロン茶やカルピスなどはNG 。
なるべく水や、白湯を飲みます。
10:00 アフレコ
この日はモブでの出演ですが、新人声優の場合は一番早めに着くくらいでスタジオに到着し、監督や制作の方々に挨拶します。
アフレコが始まっても出番は1シーンのみ。
自分の出番が終わっても、アフレコが終わるまでスタジオに います。
時間はだいたい3~4時間程度。
16:00 ワークショップ
アフレコが終わると、音響監督が主催しているワークショップに参加。大体2~3時間くらいで、演技のレッスンをします。
どれだけアニメに出るようになっても、演技の練習は必須 。
19:00 事務所にもどりオーディションテープ録り
ここまで喉を酷使する日は少ないですが、この日は急遽来たオーディションのテープを収録するため事務所へ。
1時間くらいで2キャラ収録しました。
21:00 帰宅
帰宅しても、次の日のアフレコや新しいオーディション、ワークショップの復習などやることはたくさんあります。
冬は湿度が低いため、のどを痛めないように加湿器を忘れず、マスクをしながら寝る声優も多いです。
以上のように事務所に所属してもまだまだこれからが本番という感じですね!!
ただ、間違いなくやりがいはありますし、声優だけで生活できるようになるなんて夢のようですよね!
これからさらに声優が幅広く活躍していくと思うので、
上記の他にもどんどん仕事が増えていくと思います!
最後までありがとうございました!