声優志望の方が気になる「地方」と「東京」の違いを、声優事務所の視点から語ります。
はじめまして、ぶるまんと申します。
声優事務所で新人発掘や育成を行っており、その経験を踏まえて声優志望の方にオーディション対策や声優業界に関しての記事を発信しています。
声優になりたい、声優業界の裏話が知りたいという方に是非見ていただきたいです⭐
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もくじ
はじめに
Twitterでの活動をしている中で、東京以外に住んでいる声優志望さんが意外と多く、みなさん上京や養成所で悩んでいます。
こんな時間ですが声優志望の皆さんにアンケートを…
皆さんは、どの地域にお住まいですか??
記事の資料に使わせていただくので回答よろしくお願いしますー!
※都内近郊は、都心まで1時間くらいまでを含みます#声優志望
— ぶるまん@声優育成する人 (@blue_mondayblog) June 25, 2020
このアンケートによると、6割近い声優志望者が都内近郊意外に住んでいるということになりますね。
10万人声優志望者がいたら6万人ということになります。
ポイント
・地方の養成所では東京に比べて質が劣るのか
・地方の養成所にいると所属オーディションも受かりにくいのか
・所属にはなったけど、地方にいるとやはり仕事はもらえないのか
・いずれは上京したいが、学生なのでまだできない
以前、声優志望PRカードというものをみなさんに書いていただいたのですが、その中にも地方出身の方が多い印象でした。
生まれたところが東京以外の場合、それはしょうがないことですし変わりようのない事なのに悩むのもなんだか理不尽ですよね。
今回はそんな地方在住の方に向けて声優事務所の地方在住者に対して何を感じているかを、自分の経験則に基づいてお話ししたいと思います。
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声優オーディションについて
まずは声優オーディションについてです。
ほとんどの声優事務所に関しては特に地域の制限は設けておらず、年齢制限位しかかけていません。
というのも、東京でも地方でも才能に違いはないし、多くの可能性を求めているからです。
ただし、実際1次審査を通過しても2次審査は東京でしか行わないようなオーディションも多いのが現状です。
もちろん、81オーディションや大沢事務所は大阪と2か所で行っていたり、芸能事務所は全国でも審査をしていたりもします。
最終的に合格者を見ていただくとわかるのですが、ほぼほぼ東京か大阪出身の方が選ばれているという現実もあります。
大手芸能事務所の俳優やアイドルだと、高校になったら東京に呼んで事務所の進める高校に通わせたりということも可能なのですが、声優業界はそこまでのことはできないので良い人材であっても少し劣るくらいであれば東京の方を優先にするところも多いと思います。
実際、所属になっても東京にしか養成所がない場合通うことは不可能ですし、キャストオーディションもテープ収録ができないのとスタジオ審査に呼ばれるたびに事務所が費用を負担して東京に呼ばなければいけなかったりします。(青二プロダクションには大阪にも養成所がありますが)
よほどの人材でもない限り、地方の方がグランプリをとるようなことはないと思います。(はっきり言ってすみません…)
私が担当していたオーディションでも、最終審査に進むのは、費用のこともあるので半分以上は東京という風に何となく決まっていました。
ただし、地方の方にも道がないわけではありません。
例えば高校生の方は、大学からは上京して東京の大学に通う予定だと伝えることによって事務所側も「東京に来てくれるなら」という気持ちになります。
もし、まだ確定してなくても高校や大学は東京に行ってもいいという覚悟を持っている方は、自信を持って「東京に出るつもりです」というのも一つの作戦です。
個人的には地方だからと言って声優の目標が叶わなくなるのも違うと思うので、はっきりアピールしましょう。
あとは、エントリーシートの自己PRや補足のところに書いておくと少し通りやすくなりますよ⭐(内緒)
声優事務所も意地悪をしようとしているのではなくて、学生を事務所が上京させるということのリスクや(辞めざるを得なくなった場合の責任など)、地方にいて毎回オーディションの度に東京に呼ぶ費用の問題や、他の声優との兼ね合いも出てきてしまいます。
なので、やはり圧倒的に育成する上で効率が悪いのです。
自分も何人も地方でオーディション合格を果たし入所した方は見てきましたが、最終的にはタイミングの良いところで上京していますし、そこからの伸び率は良いです。
逆に契約はしてしまったけど学生のうちは地方にいなければいけないという方もいましたが、卒業までは何の育成もしてあげられなかった苦い経験もあります。
事務所としては、よほどいい人材であれば「他の事務所に行かないように抱えておく」という意味合いになります。
※ちなみに、東京というのは「神奈川」「埼玉」「千葉」などでも都心まで1時間で行けるようなところまでを含みます。
ポイント
来年・遅くとも再来年には上京できること
養成所が地方にある事務所だとそこには通えること
ということが所属する上では最大のネックになると思います。
とはいえ、低年齢化が進んでいるとはいえ20歳を超えると声優になれないなんてことはないですし、ちゃんと自分で学んで力をつけた方が確実に長く声優として活動できるので、地方ということに絶望せず、焦らずに実力を伸ばせる環境と割り切って基礎をつけるのがいいと思います。
養成所・専門学校について
次に養成所についてです。
養成所や専門学校に関しては、日ナレのように全国何か所にもあるところに関しては、近くにあるのであれば行っておくことをお勧めします。
それが、上記声優オーディションについてで触れた「事務所に所属するため」であれば、地方にいる以上はそこまで期待できないかもしれません。
ただ、ちゃんと「演技を学べる場」というのは大事ですし、そもそも何をやったらいいかわからない人は色々な情報収集にもなります。
逆に、意味を持たせられないのであれば通わない方がいいです。
個人的には地方の養成所に行くより全国にある声優専門学校に通った方がいいと思います。
(日ナレは地域ごとに講師が変わりますが優秀な人も多い)
なぜなら、専門学校だと卒業前に色々な声優事務所のオーディションを受けることができるので、それによって様々な道が開けてくるからです。
あとは、養成所は事務所が経営するところですから、講師陣やゲスト声優次第で当たりはずれもあるのかなという個人的な印象です。
ただし、専門学校は全国なるべく同じ環境で実施できないと同じお金を払っていてクレームにもなってしまうので、クオリティは均一化していると思います。
とはいえ、地方に養成所を持つ事務所はしっかりやっているところも多いので、学ぶという上では問題ないと思います。
出口の問題で、養成所だと決まったところにしか道がないというのが怖いという方は専門学校の方がいいかもしれませんね。
下記にざっくりと各地方の養成所や専門学校のオススメを書かせていただきました!
参考にしていただけましたら幸いです。
北海道(札幌) | 代々木アニメーション学院 札幌ビジュアルアーツ インターナショナルメディア学院 |
宮城(仙台) | ヒューマンアカデミー 代々木アニメーション学院 インターナショナルメディア学院 |
愛知(名古屋) | ヒューマンアカデミー 日本ナレーション演技研究所 インターナショナルメディア学院 |
大阪 | ヒューマンアカデミー 日本ナレーション演技研究所 青二塾 |
四国(高松) | インターナショナルメディア学院 |
広島 | ヒューマンアカデミー 代々木アニメーション学院 |
福岡 | ヒューマンアカデミー 代々木アニメーション学院 インターナショナルメディア学院 |
所属後について
最初の「声優オーディションについて」の項目でも触れましたが、地方に所属して声優事務所への所属が決まった方は、どうなるのでしょうか。
例えば、高校三年生や大学四年生の夏に所属が決まった場合は、次の年の4月に入所ということでそこまでは放置の場合もありますし、事務所が指示する専門学校や養成所に短期でレッスンに通わせたりします。
この場合は特にまだ仕事もないので、東京に来てから実力を見てオーディションなどに参加させたりします。
多くの事務所の場合はこのタイミングであれば地方東京関係なく所属になる可能性はありますね。
逆に、地方だと良く見えてしまうということもあるので、東京に来てくれるなら是非一緒にやりたいという事務所もあるかもしれませんね。
逆に、中学生や高校生だけど大学も上京できない、大学の間は地方にいるという方はどうなるのでしょうか。
そもそもそれで合格するという事務所も少ないかもしれませんが、契約の打ち合わせの際に「編入などは可能か」「親の仕事との兼ね合いはどうか」などを踏まえた上で、自然に東京に出てこれないかを探ります。
多くの場合、親も単身で子供を東京に行かせるというのは難しいので、卒業まではできる限りのサポートをするという形になります。
事務所によっては、一か月に一回くらいは事務所負担で東京に来てもらってレッスンをしたりするところもありますが、東京の所属者と比べると頻度は少なくなりますね。
あとは関係のある専門学校に預かってもらって、毎週レッスンをしてもらうということをやっている事務所もあります。
よほどいい人材であれば事務所も待ってくれると思いますが、逆にその場合自分の可能性を捨てている可能性もあるので、最後の条件の場合所属しない方がいいということも考えられます。
まとめ
総じて、地方の声優志望者の方には現実色々実力とは関係ないところでの悩みが発生してしまうことは事実です。
声優のアフレコも、ゲーム収録も東京に集中していて、声優事務所自体もほぼほぼ大きいところは東京にしかないからです。
それを理解した上で声優は目指すべきだと思いますし、そうだとしても諦めてほしくないです。
それで諦めるような仕事であれば、最初から無理だと思います。
事実、地方出身で活躍されている声優さんもたくさんいますし、何より地方出身の声優にとってメリットになるのが「地方の方言のキャラクターができる」ということです。
意外と方言を話さなければならないアニメやゲームもあったりするので、そこの出身というだけでオーディションではプラスになります。
なので、すべてがマイナスだと思いこまずに、しっかり地方で勉強してからしかるべきタイミングで上京を考えましょう!
無理に上京しても事務所が合わない…なんてこともあるので、焦りは禁物です。
例えば今高校一年生や大学一年生の場合、所属のことは抜きにしてまずは基礎や声優としての技術をつけるために近くの専門学校や養成所に通い、オーディションは可能であれば受けておき、いざ東京に行ける前の年くらいに照準を絞って受けてみるのが一番受かりやすいタイミングかなとは思います。
専門学校や養成所に関しては、別でも記事を書いておりますので是非参考にしてください。
日本ナレーション演技研究所に関してはこちら
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日ナレってどんな声優養成所?メリットとデメリットを考察
アミューズメントメディア総合学院に関してはこちら
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【事務所入所率大幅アップ!】アミューズメントメディア総合学院に入るべき?
ヒューマンアカデミーに関してはこちら
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最速で声優事務所に所属するならヒューマンアカデミー半年コースがオススメ!
個人個人で上京も違うと思いますので、何かありましたらDMにいただけましたら幸いです。
最後まで見ていただきありがとうございました!