声優事務所・声優業界について

泉水みちる「声優養成所のカルマ」考察

【声優養成所に行かないと声優になれないの?】 泉水みちる「声優養成所のカルマ」 を読んで。

泉水みちるさん「声優養成所のカルマ」を読んで、声優事務所の視点から現状の声優業界についてを語ります。

 

はじめに

 

先日声優という職業を諦め、新たな道に進んでいくことを決意した泉水みちるさん。

「底辺声優」だからこそ感じることのできた声優業界の闇を語っていて、記事がトレンドに入るなど反響を呼びました。

あくまでも声優目線の記事ではあるので、ここでは「声優事務所」の視点から記事に関して触れていきたいと思います。

 

 

泉水みちるさんとは

 

まずは前回にバズった「底辺声優の所感」の記事です。
プロフィールに関してはコチラをご覧ください。

泉水みちる「底辺声優の所感」からみる新人声優の現状

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プロフィール

 

名前:泉水みちる
生年月日:1996年10月2日(24歳)
元所属事務所:オブジェクト
特技:歌・ダンス・パントマイム・殺陣・イラスト
好きな作品:アイドルマスターシンデレラガールズ
好きなアイドル:アンジュルム
好きな食べ物:ラーメン

 

前回は「底辺声優の所感」ということで声優としてもがき続けたみちるさんの思いが綴られています。

 

声優養成所のカルマ

 

「底辺声優の所感」を受けて、次に更新した記事がが「声優事務所のカルマ」

 

 

養成所に通っていたみちるさんの感じる実態を、声優を目指している方に向けて書かれています。

 

声優事務所のカルマを読んで…事務所なりの見解

 

まず初めに、自分のいる声優事務所は養成所が存在しません。

もちろん専門学校や養成所ともつながってはいつつも、基本的にオーディション合格者は「準所属」という形で迎えられます。

そういう事務所も数多く存在しますが、結局のところ「育成のノウハウ」的なところや演技を指導する場が頻繁にないと、結局何も身に着けずに事務所を去っていく方が多かったのです。
養成所に行って所属できるかどうか頑張る事と一長一短ではありますが、自分で先輩から学んで学べる人は所属を選んだ方が正解だと思っています。

 

そして、多くの声優志望者の方が歩んでくるルートとして・・・

 

step
1
声優専門学校に入学する(19歳~20歳)

step
2
専門学校の校内オーディションで、事務所の人から声がかかる

step
3
養成所に入所する(21歳)

step
4
養成所1年目が終わり進級審査を受ける(21歳)

step
5
養成所2年目に入る(22歳)

step
6
養成所2年目が終わり、所属テストを受ける(22歳)

step
7
晴れて「預かり所属」で所属

 

という流れになっています。

その中にも、個人でオーディションを受けて特待生で養成所に入所したり、そのまま所属になったり、養成所生の時でも作品に出たりと違うルートも存在します。

 

さて、ここからは実際の記事の文章から見ていきましょう。

 


声優養成所は、ただ声優(役者)としての技術を磨くところではない。むしろメインの関心はそこではなく、丸腰の声優志望者が特定のプロダクションとコネクトできるところである。

わたしの体感では、事務所に所属できるのはその年の養成所生が100人いたら1人とか。

引用:泉水みちるさん「声優養成所のカルマ」より

 

 

これは的を得ていると思います。

実は、養成所といっても基本はビジネスではありますから、100人入所して2、3名のトップの声優を所属させて売れればそれで事務所の名前が売れて、入学志望者も増えるのです。
多くの養成所を持つ声優事務所の給料は本人8割、事務所2割で払われているため、事務所としては養成所で経営をするのが基盤となっています。

これは、ビジネス上「しょうがないこと」ではあるのです。

その代わり、その売れた2,3名の所属者に見返りは大きくなり、夢を持てる仕事になっていきます。

 

声優養成所生の大半は、デビューどころか事務所に所属することすらほぼ不可能、という現実がある。

引用:泉水みちるさん「声優養成所のカルマ」より

 

そうですね、上記で述べたように100人中98人くらいは養成所(主に一年目)で終わり、さらに養成所のオーディションを受けるか、諦めるかという選択肢に迫られます。

ただ、そこで諦めて地下アイドルっぽい配信者になったり、フリーと名乗って一般公募の小さな声優の仕事を追うのだけはやめてほしい。
声優になりたいのであれば、ダメもとでもオーディションを受け続けてほしい。

実力ではなく、事務所のその時の需要やスタッフとの相性で選ばれていないだけの声優も多く存在するからです。

実は、すごく才能があるけどうちでは・・・と思って所属させなかった声優が他の事務所に行って大成功している経験もめっちゃ多いです
いや、もはやそっちの方が多くて事務所側が病みますw

なので、諦めずに同じ事務所ではなく、色々な事務所を受けてみてください!
あなたの才能は見過ごされているだけかもしれません。

声優の実力は数値化できないので、そこは面白いところですね。

 

才能がない人間に「声優になろう!」「アニメに出られる!」などと甘い言葉をささやいて延々とレッスン費を巻き上げるというビジネス(?)を成立させているからだ。

引用:泉水みちるさん「声優養成所のカルマ」より

 

はい、その通りです。自分が知っている養成所でも、完全ビジネスで圧倒的少数に力を入れて事務所に送り出しているところ、あります。

 

しかし実際は、アニメが好きだからなんとなく入った ――これも適切な表現ではなく、もっと正確に言うと、大学に入学する学力が到底ない or 勉強をしたくないから高校卒業後の進路に養成所を選んだとか、アニメが好きでそれ関係の仕事に就きたいが絵も文章も書けないし発想力もコミュ力もないし、かと言ってフツーの就職もしたくないが声なら出せるし声優ならいけるんじゃね? 的な、『これ(声優)ならなれそう』という甘い考えの―― 者がほとんである。

引用:泉水みちるさん「声優養成所のカルマ」より

 

意外といます。専門学校の方が余計に多いですが、ただの学校を選ぶような気持ちで養成所や専門学校に入ってくる方々。
アニメ好きだけではアニメーターにもなれないし、声優にもなれません。

あと、「声優」をタレントや芸能人と勘違いしている方が多いかもしれませんが、実際の仕事は地味なことの方が多いです。
事務所に来て部屋にこもって台本を読んだり、スタジオに行って歌やセリフをとったり・・・
一見華やかそうですが、そのスタジオでは音響の人にぼろくそ言われたり、歌も撮りなおしになったり・・・そんなことばかりです。

キャラクターのイメージに合った声を、命を吹き込む「職人」という言葉が一番近いと思います。

資格などはいりませんが、お医者さんだったりパイロットだったりの「専門職」と考えて目指していただいた方がいいと思います。

 

所属するならアイドル声優系の仕事がありそうな(実際そういう先輩が所属している)ここと、ここと……と、養成所を選ぶさいには自分の理想像に合わせて事務所の取捨選択を行っていた。

引用:泉水みちるさん「声優養成所のカルマ」より

 

結構所属している声優さんとかでも勘違いされているのですが、案件のオーディションは確かに先輩で出演している作品であれば、まわってきます。

ただ、その事務所の中で選ばれた人しか受けられないですし、「事務所のキャスト枠」などがあるわけはないので、この事務所ならこのコンテンツに入りやすい。
ということは絶対にないです。

むしろ、モブですら限られた人しか出れないので、そういう甘い考えで事務所を選ぶと完全に多くの声優に埋もれます。

ただ、事務所のカラーはあるので、社長がアイドル売りを良しとしてるか、してないか。くらいは調べとくといいと思います。
あとは所属声優の出演作品と音響制作会社を見れば、どの音響の作品のオーディションが来ているかなどは容易に調べられます。

このコンテンツに出たいからこの事務所。ではなくて「この声優さんがいるからこの事務所」の方が目的としては正解ですね。

 

あとクラス内でカップルになるのはやめてほしい。

引用:泉水みちるさん「声優養成所のカルマ」より

 

これはそれな!ですw
結構いるんですよね・・・養成所じゃなくても事務所同士や現場で出会った声優と付き合う方・・・新人に多いし、イメージ的には芸能系に多い。

 

養成所に入ったからにはもう「お客さん」から脱却しなくてはならない。

引用:泉水みちるさん「声優養成所のカルマ」より

 

事務所に入所したりオーディションを受ける方はだいたい「〇〇さんのいる事務所なので!」と完全にオタク丸出しで受けに来る方もいます。

個人的には、それはいいことなのかなと。
それだけのめりこめる声優さんがいるってことは、たくさんアニメも見てるだろうし演技も見ている。

それをちょっと変えて自分を高める方向にマネージャーが軌道修正してあげればよいだけのこと。意外と簡単です。

完全に声も寄せてくる方はいますが、大体できていないです()特に「ジト目」キャラを良く選んでくる方がいるのですが、ジト目キャラほどその狭い音域での表現力を求められるので、難しいです。

 

単に「養成所に入ればなんとかなるだろう」という考えはこの文章を読んだ時点で捨てていただきたい。

引用:泉水みちるさん「声優養成所のカルマ」より

 

最後に、こちらを引用しました。

 

ポイント

事務所に入れば仕事がまわってくる
スタッフに気に入られれば役がもらえる
事務所に入ったのに全く仕事がない

 

こういう方が所属者の中でも多いです。

単純に、その場合は事務所との相性が悪いか、自分が悪いか。しかないのです。

まずは自分を俯瞰で見てみて、なぜオーディションの枠に入れないか、仕事が来ないのか考えてみてください。

 

 

おわりに

 

声優養成所のカルマに関して、事務所側として思うことを正直に話させていただきました。

 

ポイント

自分を俯瞰で見ること
声優は「職人」であること
なぜその養成所なのか考えること
事務所もビジネスでやっていること

 

それを考えたうえで、事務所所属直通のオーディションにするのか、養成所からちゃんと「職人」として長く働ける基礎を作るのか見定めてください。

少しでも何かのお役に立てたら幸いです。

 

最後までありがとうございました!

 

養成所選びの参考にこちらの記事をどうぞ(各養成所の金額などまとめてます!)

声優養成所比較!事務所の系列養成所で選ぶ声優の道

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